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小淵沢駅駅舎・駅前広場デザイン監修業務

Client

北杜市 東日本旅客鉄道八王子支社

Constructor

東鉄工業・峡北建設

Site Area

5,080.00㎡(駅前広場を含む)

Building Area

665.15㎡

Total Floor Area

979.69㎡

Total number of Floors

地上2階

Structure

S造

Structure Engineer

ジェイアール東日本建築設計事務所・Structured Environment(駅前広場の擁壁・キャノピー)

M&E Engineer

ジェイアール東日本建築設計事務所

Main Use

駅舎・駅前広場

Location

山梨県北杜市小淵沢町

Completion Date

2018年3月

Architect

北川原 温

Team

北口 智浩、西内 元省

八ヶ岳の山麓に位置する小淵沢駅は八ヶ岳観光圏の玄関口として、多くの観光客や登山客で賑わいます。本プロジェクトの最重要課題は、利用者や近隣にとって安全な駅前広場となるよう交通動線を整理することでした。そこで東西方向に細長い敷地形状を活かすかたちで、自動車は西側より進入し東側のロータリーを介して前面道路に戻る、という一方通行の形式を採用し、車両動線計画の明快化を図りました。
 また、JRの線路高さとの間に生じた約4mの高低差を隔てる老朽化した擁壁も本整備でリニューアルしました。この地方に古くから見られる野積みの石垣をモチーフとした擁壁は東西に全長140mに渡り、小豆島の錆石を鉄筋コンクリート躯体に積んだ「もたれ式擁壁」で、幅1.8mの大きな石も積まれています。
 新駅舎の利用者は、プラットホームの中程に位置する階段を上り、跨線橋を渡って2階の改札口へ至ります。改札階には、JR執務室の他に交流スペースや待合室があり、階下に観光案内所や店舗が配された2層構成となっています。
 小淵沢一帯は、アカマツの自生林が多く植生する地域です。そこで1階の外装には、105mm角の断面を三角形状に等分したアカマツ材を使っています。一方、2階は線路敷への鉄粉付着などの影響の少ないアルミ厚板にフッ素樹脂焼付塗装が施された素材が用いられています。どちらの素材も小淵沢で盛んな乗馬に通ずるアースカラーが基調色となっています。
 外観を特徴づけるアルミパネルと逆台形ガラスのファサードは、八ヶ岳や南アルプスとその尾根を流れる沢の風景をメタフォリカルに表現したもので、諸室に必要な天井高の違いやコンコースからの眺めなどから開口位置と形態を慎重に検証することで導かれました。
 駅前広場に設置される附帯施設は耐候性鋼板を使用することでアースカラーの駅舎との一体感を、また東西に設けられたキャノピーは小淵沢の清らかな水をモチーフとし、球体加工されたステンレス鋼板を水滴のような自由曲線の平面で切り取っています。
 小淵沢駅舎・駅前広場は、土着の素材やイメージを多用し、地域性を見出すことで、小淵沢らしさを表現できるデザインを目指しました。

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