グレッグ外語専門学校には世界中から学生が集まり、そして世界で活躍できるビジネススキルとコミュニケーションスキルを身に付けます。今回私たちがプロジェクトを進めた新宿キャンパスは多国籍タウン新大久保に立地します。線路敷に隣接し敷地の真横を轟々と電車が行き交う敷地のため、遮音性と鉄道近接工事制約に対して配慮しつつ、600人の学生を収容できる新校舎を計画しました。
全体の構成は近接工事制約の観点から地中部躯体を線路より離隔し、上階を線路側へ近づけるようオーバーハングさせる計画としています。また外部騒音対策として開口部を抑えたRC造とならざるを得ないため、ファサードを薄く軽やかなパラパラとした壁に分節させて町の風景に対して量塊感のある無表情な佇まいとはならないよう配慮しました。
収容人数が確保できるよう全体のフォルムは壁を林立させながら逆日影形状が導く形状を象り、地上部ヴォリュームの最大化を図っています。
こうして「リズミカルな壁の群れ」としてデザインされた新校舎は学生たちが乗り込み旅するための帆船であり、その姿は多様な学生たちが夢を探求する様にも見えます。新校舎と共に新大久保のまちの風景が未来へと出帆する新しい風が吹き込むことを願っています。